自己情報開示では第三者保護はどのように実現されているのか?

自己情報開示では第三者保護はどのように実現されているのか?

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自己情報開示では第三者保護はどのように実現されているのか?

(第三者の保護)
実施機関は、開示の請求に係る自己情報に開示請求者以外の者( 以下「第三者」)に関する情報が記録されている場合においては、当該第三者の権利利益を保護するための必要な措置を講ずることができます。

 

【説明】
1 自己情報の開示請求が行われ、その対象となる自己情報に請求者以外の個人情報が含まれている場合があります。こうした場合に、第三者の知らないうちに開示が行われると、当該第三者に不利益を与えるおそれがあります。また、請求者以外の個人情報が含まれているからといって、一律に不開示とすることは、請求者の権利を侵害することになり、個人情報保護制度の主旨とは異なります。
そこで、開示等の判断を行うに当たっては、第三者を保護するための必要な措置を行うことができます。
2 「開示請求者以外の者( 第三者)に関する情報」とは、当該第三者が識別できる情報に限らず、他の情報と照合することにより識別することができる情報も含まれます。例としては、次のようなものが考えられます。
 教育相談記録に含まれる友人の情報
 学校事故報告書に記録された被害児童・加害児童の情報
 生活相談記録の家族の情報
3 「当該第三者の権利利益を保護するための必要な措置」とは、当該第三者に意見書の提出の機会を与えるものであり、以下のようなことが考えられます。

 

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(第三者保護に関する手続)
・第三者保護のための必要な措置は、当該第三者に対して情報の内容その他必要な事項を通知して、意見書を提出する機会を与える
・第三者に意見照会書を送る
・第三者が当該保有個人情報の開示に反対の意思を表示した意見書を提出した場合なのに開示決定をするときは、決定日と開示日との間に二週間を置く。さらに開示決定後直ちに、反対意見書を提出した第三者に対し、開示決定に係る通知書を送付する。

 

4 この措置は、実施機関に対して第三者の意見聴取を義務付けたものではなく、開示決定等についての同意権を第三者に与えたものでもありません。
5 開示等に係る決定は、実施機関が自ら不開示事由に該当するかどうかを慎重かつ公正に判断して行います。
6 実施機関が第三者に意見照会を行い、当該第三者が開示に反対の意思にも関わらず開示決定を行う場合は、当該第三者に不服申立て等の機会を担保するため、少なくとも2 週間の猶予をおいて開示日を定めます。
7 実施機関は、開示決定後直ちに、当該第三者に開示決定に係る通知書を送付しなければなりません。

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