施行文書とは|決裁日と施行日の違い、庁内施行の例文などを解説

施行文書とは|決裁日と施行日の違い、庁内施行の例文などを解説

施行文書とは|決裁日と施行日の違い、庁内施行の例文などを解説

 

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文書の施行

文書の施行とは、内部的に決定された自治体の意思を文書にして、特定又は不特定の相手に対して、自治体の機関意思又は事実を伝えることをいいます。
施行には、「送付(交付)を伴う施行」と「送付(交付)を伴わない施行」があります。

 

施行は「しこう」と読むのが正しい読み方です。

 

また、決裁日と施行日の違いとしても、「①決裁(決定)→②施行」の順番が正しいため、施行日は決裁日よりも後日(同日でも可)となります。施行日が決裁日より前の日付になるのは誤りです。

 

施行の意義

文書は、決裁された段階では、自治体の意思が組織内部で確定されたにすぎません。
決定された自治体の意思を相手方に伝えるためには、施行という処理を行う必要があります。

 

民法は、離れている人(隔地者)に対する意思表示の効力の発生時期について、到達主義を採用しています(民法第97条)。
到達主義は、相手方がその意思表示の内容について知ろうと思えばいつでも知りうる状態となった時に、その効力が発生するというものです。
したがって、内部で意思決定がされても、相手方に文書を施行しなければ、その相手方に対して効力は発生しません。

 

また、施行は、単に相手方に伝えるだけでなく、そのことを客観的な記録として残すことも目的としています。
したがって、施行を要する場合は、必ず文書で施行を行う必要があります。

 

施行は、文書事務において、とても重要な処理です。
単に相手に伝わればいいということではなく、定められた方式に従って、適正に行わなければなりません。
文書の施行に関する事務には、押印、発送及び公告の処理があります。
施行はあくまで、効力を発生させる相手方に対して自治体の意思を伝える行為です。
したがって、文書のあて先以外の者に決定した旨を周知(決定後通知)したり、内部的な事務処理のためにコピーを配布することは、施行とは異なります。

 

送付(交付)を伴う施行

特定又は不特定の相手に対し、何らかの文書の交付が発生する施行をいいます。
必ずしも郵送などの送付に限らず、手渡しによる文書の交付も含まれます。
「通知」、「依頼」、「回答」などがこれに当たります。

 

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送付(交付)を伴わない施行

文書の交付が発生しない施行のことを言います。
「公布」(条例や規則を公表するための行為)、「公示・告示」(行政処分又は重要事項を公表するための行為)、「公告」(公布、公示及び告示に該当しない行為で一定事項を周知するためのもの)がこれに当たります。
一般には自治体の意思や自治体に関する事実を不特定多数の相手方に知らせる場合に用いられる方式ですが、「公示送達」のように特定の住所不明者に対して知らせるためのものもあります(地方税法第20条第2項、民法第98条等)。

 

施行の手続

施行の手続

施行は、意思決定の手続を経たうえで、浄書を行い、発送又は告示等を行います。
文書管理システム等で、起案を行う際に「施行要」としたうえで送付先等を指定し、意思決定を行います。
そして意思決定が終わった文書は、浄書を行ったうえで、施行の処理を行います。
郵送等の方法で送付する場合には、文書管理システムで施行の登録を行うだけでなく、実際の印刷や発送を行います。

 

「施行」というのは、文書管理システムの機能を使用して自動発送するときのことだけを指すのではありません。
郵送等の方法で外部に送付する場合であっても、文書事務としては「施行」ですので、必要な情報を登録して意思決定を行い、施行の処理を登録する必要があります。
意思決定を行ううえでは、施行の有無や施行先等も含めて決定していますので、施行がないものとして意思決定をしておきながら、実際は外部に正式な文書を送付するようなことはできません。

 

施行文書の例文

具体的な施行文書の例文・テンプレートについては、依頼文、起案文等の書式とレイアウトを参照してください。

 

決定された事案を施行する場合において、庁外に発信する行政文書の発信者は、基本的には首長名を用います。
ただし、行政文書の性質又は内容により特に必要がある場合は、副首長名若しくは部長名又は市名等を用いることもできます。
一般照復文書、対内文書等その他の文書の発信者は、その事案の軽重により部長名又は課長名でも可です。
さらに対内文書の発信者は、職名のみを用い、その氏名を省略することもできます。
ただし別に法令に定めがあるときは、発信者についてもそれに従います。

 

また、施行文書の作成にあたっては、照会その他の便宜に資するため、必要に応じて当該行政文書の末尾にその事務担当者の所属、職名、氏名、電話番号等を記載するようにします。

 

 

施行の取消

文書管理システムでは、施行済みの文書であっても、保管をする前であれば、施行引戻の処理をして、再浄書のうえ再度施行することができます。
ただし、これはあくまでも例外的な措置です。
原則は、一度施行した文書に間違いがある場合には、再度起案のうえ、正しい文書を施行しなおす必要があります。
施行引戻は、次の基準で行えるものとします。

 

外部に対して施行している場合

外部に対して施行している場合は、原則として施行引戻を行うことはできません。
ただし、未来の日付を指定して施行の登録を行った場合において、施行日に達する前に施行引戻を行うことは可能です

 

内部に対して施行している場合 (庁内施行)

ア 庁内施行機能で内部に施行している場合で、送付先のすべてがまだ収受登録をしていないときは、施行引戻を行うことができます。
また、すでに収受登録の処理をした場合でも、送付先の了承が得られた場合には、施行引戻を行ってもいいものとします。
庁内施行の場合には、施行引戻を行うことによって、送付先の未収受文書一覧からも削除されます。

 

イ 庁内施行機能以外の方法で内部に施行している場合で、送付先の了承が得られたときには、施行引戻を行っていいものとします。
ただし、郵送などで送っている場合には、文書管理システムで施行引戻の操作を行ったとしても、現物は送付先に残ってしまいますので、適切な方法で処理を行う必要があります。

 

 

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